鶏の改良への取り組みと今後の方向性ー消費者ニーズや気候風土に適応した国産鶏の改良、増殖、普及-

摘要

鶏の改良は、昭和30年代以降、外国雛の輸 入自由化による外国銘柄鶏の進出を背景とし て、国内でも集団遺伝学による系統造成や組 合せ検定による育種改良が進められてきた。現在、国内で流通している実用鶏の多くは 外国銘柄鷄であり、品質、数量の面で安定し た鶏卵、鶏肉の供給に貢献してきたところで ある。このうち、卵用鶏については、飼養管 理の改善もあり、近年は鈍化傾向にはあるも のの、日卵重は過去20年間で約3 g増加し、 飼料要求率は約0.1改善した。肉用鶏につい ては、同様に過去20年間で49日齢体重が約 400-500g向上し、育成率は約2.3%向上し た一方、飼料要求率についてはほぼ横ばいと なっている。