誤差要因を共変量として観測する場合のロバストパラメ一夕設計

摘要

静特性に対するロバストパラメータ設計とは，品質特性が誤差要因の影響を受けにくい条件，すなわち誤差要因にロバストな条件を制御因子水準の組合せによって達成する作業である．このようなロバストな設計条件は，制御因子と誤差因子の有用な交互作用を実験研究によって見いだすことによって達成される.そのための基本的な実験配置は，適当な直交表に制御因子を割り付け，その外側に誤差因子を割り付けるという直積型の配置であり，これにより任意の制御因子と誤差因子との交互作用が推定可能になる．このような実験配置と交互作用解析によるパラメータ設計の事例は，1953年に伊奈製陶で行われたタイル実験に始まるとされ（田口），1980年以降は実に多くの事例が報告されている（たとえば，田口を参照）．