遺伝子組換え農作物についての誤解に基づく懸念や反対について

摘要

平成12年に、「コンセンサス会議」として始まった取り組みも、平成13年からは「市民会議」と名称を変更して続けられてきた。 本会議は、行政や研究者などのいわゆる専門家ではない一般の方々のセンスによって、専門家とは違った切り口で、技術に対する期待や問題点等を指摘する試みである。 この取り組みを通して、市民の理解を得ながら研究開発を進め、専門家であるが故に陥りやすい誤りを一般市民に指摘していただく。 さらに一般市民でま自ら実証できない懸念や問題毎などを摘出し、必要であれば専門家が対応することを可能にするなど、本会議にはさまざまなメリットがあると思われる。 筆者は、平成12年、13年、15年の会議に、遺伝子組換えの専門家の立場として、市民パネラーの「鍵となる質問」への解答や日本の安全性評価の仕組みなどの説明、さらに組換え作物の未来予想などについて，参加させていただいた。