総論ゲノ厶編集の現状と展望

摘要

通伝子治療の最近の成果は目覚しく， 2019年1 月時点で欧米では7品目が遺伝子治療製品として 承認され，今後も増加する勢いである。従来の遣 伝子治療は治療遺伝子を細胞に導入し，その発現 によって治療を行うもので，遺伝子自体を操作し て治療する方法ではなかったが，ゲノム編集技術 の導入によって，変異の修正や遺伝子破壊など逢 伝子自体の改変が可能になつた。ゲノム編集技術 によって，遺伝子治療の対象疾患は着実に拡大し つつある。一方でヒト受精胚へのゲノム編集枝術 の応用も行われるようになり，人類全体に大きな 課題を提示している。