当院における片耳装用患者の現状と課題

摘要

補聴器の装用を片耳装用とするか両耳装用とするか、近年の脳機能画像研究の知見や補聴器のDSP処理の向上などの面からふたたび議論がなされるようになつている1)。われわれも補聴器外来の現場にお いて装用耳の決定にしばしば迷うことがある。通常は、聴力レベル、語音明瞭度、不快閾値レベルなどの客観的データから評価を行い、装用側を決 定、患者の希望も考慮しつつ最終的に装用耳を決定している。現場では、両耳装用の適応があっても患者 の希望や装用感ゃ経済的理由など様々な理由から片耳装用となる例は少なくない。