免疫寛容CD25~＋CD4~＋制御性T細胞による免疫寛容

摘要

移植片に対する拒絶反応は，宿主のT細胞を主体とした細胞性免疫応答であり，臓器移植医療の大きな障害である．大部分の臓器移植例では，非特異的な免疫抑制療法で拒絶反応を抑制する．強力な免疫抑制剤を持続的に投与すれば，移植片は生着する．しかし，免疫抑制剤による臓器障害や，免疫抑制による日和見感染·悪性腫瘍の発生など，望ましくない副作用がある．例えば，移植患者はB細胞リンパ腫や皮膚扁平上皮癌の発生率が非常に高い．