切削加工（微細加工）① No.112：世界初、刃径10μmから標準化したマイクロエンドミルの開発

摘要

近年、わが国製造業の生産拠点は工程·製造の合理化や急成長する当該市場の取込みを目的に海外へ移管する動きが急速に行われている。また、同時にモノづくり大国と言われてきた日本が、産業空洞化の局面に陥っているのも事実である。 こうした中、対策の1つとして日本独自のモノづくり技術により、高付加価値製品を生み出す必要性が指摘される。 その中でも次世代の情報端末機器や医療機器などの微細化が検討され、これを進めるためには微細かつ高精度な部品を製作し、量産化に至っては生産コストを抑えるため金型を製作する必要性も増してくる。 それらを構築する技術として、現在はMEMSなどのエッチング加工やビーム加工が挙げられるが、一方では切削によるマイクロ加工が可能になればさらなる技術向上が見込まれており、この領域での切削加工が行えるエンドミル（以下E／M）開発が望まれていた。