ガラスレソズのプレ成形に関す有限要素ツミユレーツョン

摘要

IT技術の発展に伴い，ガラスを素材とした光学デバイスの高機能化·高性能化の要求が高まっている．ガラスレンズなどの光学デバイスは光学系ユニット，デジタルカメラなどへの多くの需要が見込まれており，さらなる大量生産へ向けてのコスト低減，成形の高度化が求められている．近年，これらの光学デバイスをモールドプレス成形により，安価に製造する方法が開始されている．しかし，ガラスの材料物性値は湿度に依存し，特に，その弾性率は温度と時間の両方に依存する熟粘弾性的性質を有するため，成形時の冷却過程において，レンズに残留応力·残留変形が発生し，成形品の寸法精度の低下により，所望の光学的性能が達成されないといった問題がある．本研究では，ガラスレンズのプレス成形過程に関する数億シミュレーションを実施し，成形過程にて発生する残留応力と残留変形の影響を明らかにすることで，レンズ成形の最適条件を見出すことを目的とする．