最新セラミックス技術－高度化への材料·製法開発の挑戦：構造用セラミックスの動向－エンジンを中心とした自動車への応用

摘要

構造用セラミックスの自動車への応用は1980年代に急速に進み、その後の開発は停滞しているように見られていた。 しかし、複合セラミックス製のディスクブレーキは最近実用化され、DPFやピエゾインジェクターへのセラミックスの応用も進hでいる。 本稿では自動車用セラミックスの最近の進展について解説する。 セラミックスの特徴は鉄に比べて軽量であり、耐熱性と耐摩耗性に優れることである。 軽量性は輸送機械に用いる材料として好ましい特性ではあるが、炭素繊維強化樹脂(CFRP)やアルミニウム合金のような軽量構造材料を自動車の車体骨格に用いることは一般的ではない。 これは自動車骨格の軽量化による走行性能の向上や燃費低減効果がコスト上昇に見合うほど大きくないからである。 そのため、軽量構造材料は往復運動や回転運動を高速で行う部品を中心に応用されてきた。