ヤマモモMyrica rubraの葉部および果実の揮発性成分

摘要

ヤマモモMyrica rubra Sieb．et Zucc．（ヤマモモ科Myricaceae）本州中部以南の温暖な地方の山地に多く自生する常緑高木であり、雌雄異株である。このものの樹皮は楊梅皮と呼ばれ和漢薬に用いられる。また果実は甘酸味があり、果樹としての品種も多い。果実にはかすかな野性味のあるウッディ臭があり、生食およびジュース原料に用いられることもある。今回、植栽木ではあるが、果実および葉部の揮発性油分の詳細な検索を行なったのでここに報告する。なお、果実の揮発性成分に関しては古く、宮沢らの和歌山県産のGC－MSによる64成分の報告のみである。