関節リゥマチの診断時に行うべき検査

摘要

関節リウマチ（rheumatoid arthritis ： RA)は，自己免疫異常を基盤として関節滑膜の炎症をきた し，骨軟骨を破壊する慢性多発性関節炎を特徴 とする炎症性疾患である.病変は関節にとどま らず全身の様々な臓器病変(関節外症状)を合併 することも多く，また長期間に及ぶ薬剤投与に よる副作用の発現にも常に留意する必要があ る.RA患者においては，これらの病態を反映. して種々の検査所見異常を示す.したがって， RAにおける臨床検査は，RAの診断だけでな く，鑑別診断，関節外症状や合併症の評価，疾 患活動性の指標，治療効果の判定，薬剤副作用 のチェックのために欠かすことができない.ま た，RAでは診断時に行うべき検査とフォロー ァップのために行うべき検査は必ずしも同じで はない.様々な検査の意義に習熟し，どhな夕 ィミングにどのような頻度で測定すべきかをよ く考慮することが望まれる.もちろh，このよ うな評価は検査のみに頼るのではなく，検査は あくまでも補助診断の一つとして，注意深い問診と理学的所見とともに総合的に判定すること が大切であるのはいうまでもない.