神経系への影響の可能性－とくにPCB頬，ダイオキシン頬に関して

摘要

PCB類やダイオキシン類がヒトの神経系にどのような影響を与えるか，これまでの事故や汚染による曝露について疫学的に調査された結果をまとめた．これまでに経験された曝露量では成人には大きな影響はなさそうであるが，胎盤や乳汁から曝露されうる胎児·新生児では，軽微かつ複雉な影響がありうることが懸念されている．これまでの観察では，成長とともに消えていく異常が多いが，知能や記憶などと卜の高次機能の発育にまったく影響がないとはいい切れない．PCB類やダイオキシン類は甲状腺ホルモンの作用を修飾することによって神経系に影響する可能性があることが，動物実験によってもある程度わかってきている．そのほ机　 性ホルモンを介して，あるいは直接に作用する可能性もある．これらについても最近の研究の成果をまとめた．