事件性が疑われた，とある急性アルコ-中毒によるCPA患者症例から一医師としての適切な捜査協力のあり方とは一

摘要

21歳，男性.東京出身，大学3年生. X年Y月，都市部所在の所属大学テニスサークルの夏季休暇中の夏合宿で当地を来訪. Z-1曰，幹部学年終了とサークル引退を祝う追い出しコンパが合宿宿舎で実施されること となり，患者本人は追い出される側の当事者であった.コンパは22時頃から始まったが，開 始当初に飲酒はなく対象者のあいさつが続いた.実際の飲酒が始まったのはZ曰1時を過き た頃からであり，飲酒開始後は患者自ら率先して焼酎中瓶を一気飲みするなどの，ビンシ飲 酒を行っていた.飲酒開始後間もなく酩酊状態となった患者は，監視部員により宿舎大広間 で，その他多数の酩酊状態となった部員とともに回復体位の状態で様子観察されていた.患 者は同日3時には頻呼吸でいびきをかいている状態であつたが，8時には徐呼吸状態となつ ていた.10時前にさらに呼吸微弱となり，呼吸状態の悪化を心配した部員により救急要請. 同時に救急隊判断で警察通報となつた.