CT検査胎児骨系統疾患

摘要

胎児期発症の骨系統疾患（胎児骨系統疾患）の診断精度を向上させるための画像診断として，近年，胎児ヘリカルCT (胎児CT)が施行されるようになってきた.ヘリ力 ルCTを胎児診断にはじめて用いたのは1997年のSohdaらであり，対象疾患は18 トリソミーとcystic hygromaであつた.骨系統疾患の胎児CT診断については同じグ ループの渡邊らが2000年に8例を報告している.胎児骨系統疾患に対するCTの診断能力はきわだって高い一方で，当然ながら胎児被 曝というリスクが常につきまとう.本稿では胎児CTについて総論的にまとめ，リス クベネフィットの視点から胎児診断の適応について考察する.