我が国における地盤改良技術の変遷2．液状化に関する調査と対策の現状

摘要

一般に，土木構造物や中規模以上の建築物の基礎地盤の液状化判定はボーリング調査によるが，これを宅地に適用するのはコスト的に難しい．したがって，これまで宅地の液状化判定を地盤調査に基づいて行われることはまれであった．しかし，東日本大震災以降，特に宅地の液状化判定のための低コストで高精度な地盤調査技術と液状化対策技術の開発が喫緊の課題となっている．本報告では，まず，液状化判定のための地盤調査技術の現状として，一般的な液状化調査方法，宅地に対する液状化調査方法，および新しい液状化調査技術を解説する．次に，地盤改良による液状化対策技術の現状として，対策技術の変遷と現状および課題と対応を解説する．