M－FLP療法耐性後にTXT／Low－DoseFP併用化学療法が奏効した進行胃癌の1例

摘要

症例は57歳，男性。 左頸吉日，Virchow，縦郭および腹部リンパ節転移を伴った胃角部小雪の3型進行胃癌（低分化型腺癌）と診断し入院となった。 M－FLP療法（MTX＋5－FU＋LV＋CDDP）を5コース施行し，PRであったが，6コース日より化学療法耐性となった。 治療のkey－drugをdocetaxel（TXT）としTXT＋low－doseFP（5-FU＋CDDP）併用化学療法を2コース施行した。 再増大した胃原発巣および頸部リンパ節ほ縮小し，PRと判定し，奏効期間は6か月であった。 有害事象としてgrade2の貧血grade3の好中球減少を認め，G-CSFにて対処した。 本邦では進行 再発性胃癌に対するfirst－lineの治療はCDDPおよび5－FU系薬剤中心の併用化学療法が多く使用されている。 一方，second－lineの治療法は確立されていないものの，本症傍のようにCDDP，5－FUが既使用薬剤でもTXTを中心とする併用化学療法は効果が期待でき耐用可能な治瘍法と考えられた。