太陽電池用CZシリコンの品質に及ぼす 炭素と酸素析出の影響

摘要

結晶シリコン太陽電池は最も普及している太陽電 池であり，今なお高変換効率?低コスト化の研究開 発が進められている。太陽電池用の単結晶シリコン 中に不純物として存在する酸素は，結晶成長および 太陽電池製造プロセス中に酸素析出物（SiO_2)とし て析出?成長して，キャリアライフタイムの劣化要 因となる。また，炭素不純物が酸素の析出を促進 することから，結晶中の炭素濃度も重要な品質と なっている。酸素は.CZ成長に使用する石英坩堝 内面がシリコン融液と反応することにより融液中に 溶け出し，成長界面から結晶中に取り込まれる。炭 素は，原料のポリシリコンに不純物として微量含ま れ，また，CZ炉内で石英坩堝と黒鉛部材との接触 面での反応により発生するCOガスがシリコン融液 に溶け込むことで炭素汚染の原因となる。第1図 に.原料ポリシリコンから太陽電池製造における結 晶の酸素?炭素汚染と酸素析出を模式的に示す。