ダンベル型神経原性腫瘍

摘要

1856年にIVeberが，椎間孔を介して脊柱管内と傍脊柱領域とに発育する神経原性腫瘍を初めて報告した.以前はhour-glass tumor(砂時計腫瘍）と呼ばれていたが，その形態学的特徴から，1920年にAntoniがDumbbell tumorと命名し，1929年にHeuerによって初めて系統的な報告がされた.縦隔神経原性腫瘍の約10% がDumbbell型であると報告している.更に1978年にAkwariらが706例の縦隔神経原性腫瘍を集計した.69例(9.8%)のDumbbell型神経原性腫瘍をreviewし，その10%に悪性所見を認めたと報告している.