運転曲線レベルでの駅間走行計算が可能な列車運行シミュレータ

摘要

本研究の目的は、より精緻でより現実に近い列車運行推定が可能なシミュレータを開発することである。より正確な列車運行推定ができれば、旅客案内への適用、遅延伝播の影響の分析等、さまざまな用途に利用することができる。先ほどの東西線や田園都市線の事例より、精緻な列車遅行推定のためには、①旅客集中による駅停車時分の増加を再現する機能、②先行列車の位置による信号現示を考慮し駅間走行を運転曲線レベルで計算する機能に加えて、③運転士の運転方法の模擬等さまざまな運転方法による駅間走行時分を計算できる機能を有するシミュレータを開発する必要があることがわかる。筆者らはこれらの要件を満たすシミュレータを開発中であり、本報告では、②運転曲線レベルでの精緻な駅間走行時分計算について紹介する。