カラーフレキシブルELディスプレイ開発技術：バリアフィルム技術を改良することで有機EL用途のフィルム基材を開発

摘要

高度情報化社会ではマン／マシンインターフェイスとしてのディスプレイがきわめて重要な役割を果たすが、既存のLCDなどの情報ディスプレイではその機能に限界があり、より高機能なディスプレイが求められている。 有機物を発光体に使った有機ELディスプレイは近年、イーストマンコダックの研究グループの発表以来有機発光体や有機半導体の効率や耐久性が向上し、見やすさ、携帯性の点からLCD をしのぐ理想的なディスプレイとして期待され実用化が始まっている。 代表的な有機ELとLCDの構造を図1に示す。 今回我々は、長年培ってきたフィルム、印刷に関する技術をもとに、フレキシブルなフルカラー有機ELディスプレイを大量で安価なプロセスによって作製することを目的として、バリアフィルム基材と高分子発光材料の新たなパターニング手法として印刷法の開発を行った。