被験者への負荷の低減と低雑音化を目指した脳波測定用電極キャップの開発

摘要

被験者の負荷を低減するために脳波測定用電極キャップを開発した。 低雑音のヘッドアンプの採用とシールド線により雑音の低減を行い、ねじ式電極への改良により電極接触具合の調節を可能にするとともに頭皮接触部分に生理食塩水を含浸させた綿棒を用いることにより導電性とクッション性を持たせた。 従来のペースト注入式電極キャップとの比較測定により、脳波の周波数帯域100 Hz以下のパワースペクトル密度において同程度の結果を得た。 また、改良した電極キャップを用いた測定とヘッドアンプの入力間ショートによる測定のパワースペクトル密度を比較することで、入力間ショートに比べて10 dBのS/N比が得られた。 ヘッドアンプの入力間の抵抗を変化させた時の雑音を測定し、雑音レベルを確認した。