マリンバイオマス由来のCO{sub}2吸収と再生可能エネルギー製造システム

摘要

『新生アポロ＆ポセイドン構想』とは、未利用の排他的経済水域(EEZ)を活用して、わが国が対応に苦慮している温室効果ガス削減対策と石油代替エネルギー資源の確保を同時に解決しようとするものであり、地球温暖化対策と経済·産業の両立を図りながら"マリンバイオマス（海洋生物資源）由来の再生可能エネルギー社会"の実現を目指すものである。 大気中の二酸化炭素(CO{sub}2)と海洋に燦々と降り注ぐ太陽エネルギーとから光合成を活用してホンダワラ等の大型港藻類の大規模な人工藻場を造成し、それを原料にして液体燃料（バイオ·ツー·リキッド=BTL）を直接洋上で大規模に工業生産することにより、わが国の未利用の排他的経済水域(EEZ)から新たな富みを創出しようとする試みである。 大気中の炭素収支から見ると海洋の炭素循環プロセスを促進する支援システムである。 これは、三菱総合研究所が発案したものて芯であるが、この構想を実現するには海洋リモートセンシンダを始めとした各種機能の人工衛星を総合的に産業利用したり、多数の小型作業船を遠隔制御する制御システムを構築するなど、宇宙と海洋の最先端科学技術を融合した"海洋産業インフラ"整備も必要不可欠である。以下にその概要を紹介する。