平成21年度改正薬事法と薬局の取り巻く環境の変化－薬律の制定から薬事法改正にいたる背景と薬局業務の変遷について－

摘要

政府による医薬品の取扱い規制は、江戸時代の「和英改会所」を設置し品質の確保を行ったことに始まる。当時の医学は薬物療法が中心であり、創薬や薬の調合は「医術」の中で重要な位置があったと思われる。その後、明治時代には「西洋医学」を中心にした政策により様々な医薬品に関わる規制が制定され、1889（明治22）年には「薬品営業並薬品取扱規則」いわゆる「薬律」が制定され「薬局」が定義された。これが今日ある「薬局」の原点である。