消せるボールペン

摘要

最近，消せるボールペンが発売されているらしい。PILOT社のフリクションボール（Fri-xion Ball）という。 色は8色，太さは0.5mmと0.7mmの2種類と多彩なラインアップである。 ボールペンが消えては，証拠書類作成に使えないなどという，つっこみはなしで，とりあえず使ってみた。 使用感は，よくも悪くも，通常の水性ボールペンとは変化がない。よく見るとボールペンの反対側に硬めのゴム（？）が取り付けてある点が異なっている。 Frixionは，摩擦（friction）という意味をかけているらしい。 つまり，こすることによってボールペンで書いた文字が消えるというのだ。実際，こすってみると確かに消える。 フリクションインキといって，感熱性のインキを用いているとのことだ。図に消えるメカニズムを示す。このインキでは，発色剤（染料）と顕色剤の組み合わせで発色している。 ポイントは，さらに変色温度調整剤を加えてある。 ゴムで擦った摩擦熱で，顕色剤と変色温度調整剤が反応し，色が消える。