暖秋で灯油販売振るわず

摘要

11月の石油製品需要は燃料油合計18,725千ｋｌで前年比6.1％の減少となった。 ガソリンからC重油まですべての油種が前年比マイナス。 特に暖秋の影響で灯油が2割の大幅減少，C重油も二桁減とこの2油種の落ち込みが大きかった。 燃料油合計は3カ月連続のマイナス。 油種別には，ガソリン1.9％減，ナフサ3.4％減，ジェット5.8％減，灯油19.9％減，軽油0.2％減，A重油3.6％減，C重油15.8％減。 一方，11月の原油処理量（精製業者分）は20,024千ｋｌで前年比102.4％。 2,000万ｋｌの大台に乗せ，2カ月ぶりの増処理となった。 11月の製品生産は17,929千ｋｌで前年比0.9％の増産。 ガソリン，ナフサ，C重油が減産，ジェット，灯油，軽油，A重油が増産で，ガソリンは3カ月連続の減産。 製品輸入は3,235千ｋｌで前年比6.3％増。 灯油は需要減と在庫高水準から前年比48.7％減に抑え込まれた。 一方，製品輸出は1,198千ｋｌで前年比39.1％増。 12カ月連続して前年実績を上回っており，特に，軽油が前年比3.5倍の高水準。海外製品高から輸入が抑えられ，輸出が増えた形となっている。 以上の結果，11月末の燃料油在庫は14,475千ｋｌ（流通在庫は含まず）となり，月間1,242千ｋｌの増加となった。 前年同月末比98.1％となり，9カ月連続して前年レベルを下回っているが，需要減があってほば前年並みまで回復している。灯油は月間563千ｋｌ増の4,801千ｋｌで，需要の大幅減が影響し，11月としては異例の在庫増となっている。