暖秋で灯油販売3割減に

摘要

11月の石油製品需要は燃料油合計19,925千klで前年比7.9％のマイナスとなった。 ナフサ，ジェット燃料油以外はすべて前年比減少。 暖秋の影響で灯油，A重油の暖房用油種が大幅減少，燃料油合計は2カ月ぶりにマイナスとなった。 　 油種別には，ガソリン0.4％減，ナフサ2.6％増，ジェット10.1％増，灯油30.1％減，軽油7.0％減，A重油11.5％減，C重油9.0％減。 灯油が3割の大幅減，A重油も二桁減，電力用特需が一巡したC重油も約1割減少している。 　 一方，11月の原油処理量（精製業者分）は19,549千klで前年比95.3％にとどまった。 製品需要のマイナスに対応して処理を落としたもので，前年同月の処理が2,000万kl超えの高水準だったことも大幅減処理につながった。 11月の製品生産は5.7％の減産。 ガソリン，ナフサ以外はすべて前年比減産で，特に灯油は前年比14.1％減まで在庫調整で生産が抑えられた。 製品輸入は3,042千klで前年比4.8％の減少。 灯油は31万klで前年比1.8倍の規模。 　 以上の結果，11月末の燃料油在庫は14,748千kl（流通在庫は含まず）となり，月間72千klの減少。 前年同月末比115.6％となり，8カ月連続して前年レベルを上回っている。 灯油は月間117千klの増加で5,081千kl。 高気温の影響で，需要期の11月に在庫が増加する異例の事態となった。 500万klの大台，前年同月末と比べて140.0％という高水準だ。