喫煙室による受動喫煙防止対策

摘要

本稿では、喫煙対策の経緯、喫煙室等の設計及び事例について紹介した。 喫煙室についての詳しい説明や他の事例については前記の厚生労働省ホームページをご覧いただきたい。 最近では、建物全体を禁煙としているところも増えてきているが、社内禁煙の合意形成が難しい場合には、建物内に喫煙室等を設けるか、建物の外（入り口、ベランダ等）に喫煙場所を設けることを検討する必要があろう。 一般的に、ビル新築時に喫煙室を設計する場合は、そのための給排気用ガラリやダクトルートを設けることは難しくない。 また、建物全体の必要換気量の一部として喫煙室の排気量を考えることができるため、エネルギーコストの増加も抑えることができる。 しかし、既存のビルに喫煙室を設置する場合は、給排気のダクトルートの取り方やエネルギーコストを抑えることについての工夫が必要になる。 さらに、自社ビルの場合は改造することも可能だが、テナントビルの場合はテナントが大幅な改造を行うことはできか。一方、最近は路上での喫煙も禁止されている地区も多くなっている。 このようなことから、ビル建設時に喫煙室を設置することや、後で喫煙室を設置できるように予備ガラリを設置しておくことを検討すべきであろう。 最後に、中災防中央快適職場推進センタ一（電話03－3452－6406、ホームページhttp://www.jisha.or.jp／kaiteki／index.html）では、喫煙対策、喫煙室の性能確認、快適職場づくりなどの相談に応じていますので、お気軽にお問い合わせください。