職場におけるこれからの喫煙対策～より良い受動喫煙防止対策と禁煙指導等の両面から～D産業医科大学　産業生態科学研究所　健康開発科学研究室

摘要

2002（平成14）年の「分煙効果判定基準策定検討会報告書」、2003（平成15）年の「新たな職場における喫煙対策のためのガイドライン」（新ガイドライン）による空間分煙の推奨、および同年の健康増進法の施行による受動喫煙防止対策の努力義務化により、デスクでの喫煙はほぼ駆逐され、喫煙室を設ける「いわゆる分煙」が普及した。さらに、2005（平成17）年の厚生労働省安全衛生郡長通達により「喫煙室の設置が困難な場合や喫煙室があっても漏れを防止できない場合には全面禁煙とすることが推奨」され、また、受動喫煙に対する社会的な関心の高まりもあり、建物内全体を禁煙とする動きが加速しつつある。