担持ルテニウムクラスター触媒を用いたSO_2還元反応とXAFSによる触媒種のキャラクタリゼーション

摘要

TiO_2に担持したルテニウム金属粒子を，1）包蔵原子を持つRuカルボニルクラスター錯体を前駆体とする方法2）RuCl_3を前駆体とする従来の含浸法の2つのルートで調製した．これらのTiO_2担持金属触媒はSO_2のH_2による硫黄への還元反応に有効であり，最も高活性であると報告されているCo-Mo/Al_2O_3触媒系と比べて，より低い反応温度で高活性を示しH_2Sは検出されなかった．クラスター錯体から誘導されたRu/TiO_2触媒は，反応温度463～503Kの低温領域において含浸Ru/TiO_2触媒よりも著しく高い活性を示した．TEM観測からクラスター錯体から誘導されたRu粒子は含浸法により調製されたものよりも小さいが，XAFS観測から活性な粒子は硫化ルテニウムとして存在していることが明らかとなった．