車線変更テストの感受性についての予備的検討: 視認操作課題を対象としたOcclusion法との比較

摘要

本稿では，評価手法としてのLCTの妥当性を検討するため，車載機器タスクから生じる負担に関するLCTの感受性を，視認操作を伴うナビ操作課題を対象として検討した．得られた結果を以下に示す．1. 基準軌跡からの偏差であるLCT成績は，被験者間の個人差が大きく，繰り返しによる影響改善も見られなかった．個人差は作業としてのLCTの特性に係わると思われる．2. ただし，LCT成績をフィードバックする手続きにより，個人差は低減し成績が改善された．3. ナビ操作5課題を対象として，LCTの感受性をOcclusion法との比較から調べたところ，Occlusion法のTSOT指標にて，すべての操作課題間に有意差が見られたのに対し，LCT成績では，有意差が認められなかった．