再処理技術開発の今後の展開：福島第一原子力発電所の事故を経て我が国の再処理技術開発はどうすすむべきか？

摘要

六ヶ所再処理工場で実用段階に至った我が国の再処理技術は，次の再処理施設導入までの長い期間をどう維持·発展させるかが課題であった。そこへ福島第一原子力発電所の事故が発生し，再処理で培われた技術が様々に活用される一方，次の再処理施設の導入時期はさらに不明瞭となってきた。このような状況から，再処理の専門家が集まって進むべき研究開発の方向を検討し，現行PUREX技術を成熟化する技術開発，それを高度化する技術開発，将来に向けた革新的な技術開発から技術開発課題を選定した。さらに，再処理の経験をベースに福島第一原子力発電所の廃止措置を調査し，既存の再処理技術がどう役に立ち，あるいは役に立つにはどういう技術開発が必要かを検討した。