青果物選別システムの最新技術と展望

摘要

青果物共同選別包装施設（共選施設）の機能は,産地において生産者から集荷した農産物を一定の規格·基準に従って選別·格付け·包装し,商品としての荷姿に整えて流通の場に乗せる役割を果たすことにある。 このような施設は,その導入の当初,生産農家の出荷労力を軽減することが主な目的であったが,現在ではさらに産地における農産物流通·販売の戦略拠点としての多様な機能を果たすようになってきた。 このため,新施設の建設に当たっては,地域農産物の一元集出荷を目的とする統合共選施設が計画され,その規模はますます巨大化する傾向にある。 また,これらの施設内に設置される機械設備も先端技術を駆使した高度にメカトロニクス化された選別包装システムとなり,その技術レベルはある面で選別機の先進国である欧米を追い越し,世界的な工業技術レベルからみても農業分野で開発された画期的な技術として高く評価されるに至っている。