食品工場における清掃·洗浄システム構築と機器の考え方について

摘要

問題の解決ができない現場にはいくつかの共通点がある。それは，清掃·洗浄というマネジメントを単なる作業として捉えている為に，現状の問題をシステムで解決する発想が著しく欠如している点である。 また，現状分析と仮説立証の習慣が少なく，表面的な状況からすぐに結論（あきらめやいいわけ）を導いてしまい，具体的な活動定着までたどりついていない。つまり，工場で発生する危害制御の活動としてシステム化されるべき「清掃活動」を，作業·操作の一部であるという認識が大きな原因と考える。 これらのことから，工場の清掃洗浄はPDCAの要素を持ったマネジメントシステムになっていなければ，適切な状態の維持と清掃の機械装置の効果的な利用は不可能と考える。ここでは，清掃洗浄機器を有効に活用するための仕組み作りの概要について以下に解説する。