バイオセンサによる魚類鮮度計測について－K値を利用した生鮮魚介類の生可食限界日数の推定

摘要

腸管出血性大腸菌(O-157)，牛乳の製造ラインの細菌汚染による食中毒，牛海綿状脳症(BSE)，食品の偽装表示などが次々と発生し，消費者は食品の安全性，食品の品質に強い関心をよせている。 食品業界においてはより厳密な衛生管理や品質管理が要求されている。 また，BSE発生以降，食品業界では，食品の製造·生産方法，流通などの履歴情報をIDタグなどに保存して，これと食品を同時に流通させるトレーサビリティーシステムの開発·実証試験が農林水産省の補助事業として開始されている。 特に，牛肉については，BSE問題に端を発した一連の偽装事件などで高まった「食」に対する不信感を払拭し，消費者が安心して購入できる流通システムを構築するための取り組卒が行われている。 これは農林水産省が牛-頭-頭に対して発行した10けたの個体識別番号（耳標）を基に，出生年月日，性別などの子牛登記の履歴のほか，肥育農家のプロフィルや与えられた餌やBSE検査等確認書などがデータベ十ス化されており，購入した牛肉の履歴を消費者が知りたい場合には，同システムで個体識別番号を検索すれば，生産現場から店頭までの情報を閲覧できるようになっている。