金型への応用が期待される最新の計測技術：事例3 非接触計測からリバースエンジアリングへの挑戦「モノづくりに」活かす技術の確立を目指した実践報告

摘要

当社は1961年に東京都杉並の旧地名「成宗」で創業したことで、社名にその地名を冠して「成宗製作所」として部品加工を生業としてきた。オイルショック以降に量産部品加工に陰りが生じた時期にお世話になっていたダイカスト量産メーカーのアドバイスを受けて「量産加工の技術をベースに砂型試作への事業転換」を図り、現在では自動車を中心とした試作部品の製造に特化した事業を推進している。当社が砂型試作に関わった当初は、砂型鋳物といえば無骨な外観で精度も悪く「量産のダイカスト部品とは似て非なるもの」というのが常だった。とりあえず最低の機能が満足されれば試作は成立するとの現状で顧客は本当に満足しているのだろうか？量産部品に匹敵するような完成度の試作部品を素材から一貫して提供できないか？との想いから、砂型鋳物の分野に手を染めて「量産を視野に入れた完成度の高い試作部品の提供」という事業スタイルの確立を目指して今日に至っている。