高速ミーリングにおけるボールエンドミルの切れ刃形状が切削性能に及ぼす影響

摘要

金型加工を代表とする複雑形状加工においてボールエンドミルはもっとも多く用いられている工具である．近年，生産加工分野において高速ミーリングが注目され，実用化の取組みが急発展している．高速ミーリング条件下では，工具の摩耗やクラック発生を最小限に抑えるために，工具の開発が重要である．しかし，ボールエンドミルの形状と摩耗形態が複雑で解析実例が少ない．そのうえ，ボールエンドミル形状の諸元の規格化が進んでおらず，メーカーごとに形状創成の方法が異なり，ボールエンドミルの切削性能を統一に評価することがいっそう難しい．