東工大におけるコンビ研究--新機能酸化物のハイスループット合成·評価

摘要

原子層を一つ一つ積み上げていく薄膜合成技術にコンビナトリアルの考えを応用し、新しい機能を示しそうな材料を、絨毯爆撃的に作り出します。また同時に、その特性を高速に評価する技術も開発し、従来とは比べものにならないスピードで材料の探索を進めます。 酸化物は、有用な機能·特性の宝庫です。例えば銅酸化物は高温超伝導を示し、エネルギー問題解決の切り札と期待されておりますし、巨大磁気抵抗を示すマンガン酸化物は、次世代の磁気記憶への応用が盛んに研究されています。しかし、これらの材料は何種類もの元素を含んでおり、有用な機能は、ある特定の元素を限られた組成で組み合わせた時にしか現れません。 また、優れた特性はより複雑な化合物で現れる傾向にあり、それを発掘するのはますます難しくなってきています。