感染症医が教える'新'薬剤師力臨床感染症ケースフアイル[18]「血液培養からこんな菌が生えてきたんだけど…」という相談バシラスの場合

摘要

前回は，がん患者の感染症として発熱性好中球減少症へのアプローチについて確認しました。 発熱性好中球減少症は，以前は血液内科の患者さんがほとんどでしたが，近年の積極的な化学療 法により固形がん患者さんでもよくみられるようになってきました。発熱性好中球減少症は緊急 性の高い病態ですので，ゆつくり時間をかけて情報収集をしてから抗菌薬の提示をするのではな く，血液培養など最低限の培養を提出していただき，抗菌薬を開始していただいたうえで情報収 集をするといつたことが重要であることを確認しました。また，固形がん患者さんでの発熱性好中球減少症の難しさや，特別な疾患であるneutropenic enterocolitisについても確認しました。