手術安全をリードすることは麻酔科医の務め WHO手術安全チエックリスト，外科的Apgarスコアの紹介

摘要

医療安全が認識されてから久しい。医療安全か ら患者安全に呼び方は変わったが，その意味する ところは当然患者が享受できる安全にはわれわれ 医療者が責任を持とうとする考え方である。"ヒト は間違える"という言葉が誤つて日本には浸透し， どんなエラーもゼロにできないと主張する専門家 も多い。しかし，エラ一にも質があり，患者-部 位間違えなどはゼロにでき，ゼロにしなければな らないエラ一である。見方を変えることにより病 院の文化が変わり，エラーの発生が減少する。世界保健機関(World Health Organization ： WHO)は，現時点で2つの患者安全の挑戦を世界に求め ている。その2つ目の"手術安全?安全な手術が 命を救う"の考え方は，日本でも麻酔科医が主体に実践すべきものである。