境界域あるいは軽度高コレステロール血症者における植物ステロール配合チョコレー卜の血清コレステロール低下作用 至適摂取用量の検討

摘要

近年，日本人の食生活の欧米化に伴って，心筋梗 塞，脳梗塞などを代表的疾患とする動脈硬化性疾患 が増加している。したがって，動脈硬化性疾患の 重大要因である脂質異常症の罹患者も増加してい る。日本動脈硬化学会による動脈硬化性疾患予防ガイドライン（2007年版）では，脂質異常症の診断基 準をLDLコレステロ一ル血症140 mg/dL以上，低 HDLコレステロ一 ル血症40 mg/dL未満，高トリグ リセライド血症150 mg/dL以上のいずれかがある 病態と定義した。平成18年度国民健康?栄養調査 報告によると，脂質異常症が疑われる人は，動脈硬 化性疾患予防ガイドライン（2007年版）の基準であ るLDLコレステロール値(Friedewaldの式で算出， 以下F式），HDLコレステロ一ル値，中性脂肪値に よる判定で4220万人と推計されている。