産地フォーカスー愛媛県のマダイー生産量第1位の規模と多様性規模ごとに異なる差別化戦略

摘要

日本の養殖マダイの生産量は減少傾向にあり、平成24年には6万tを割り、5万7-7-ootとなっている。その半分以上を占めるのが3万1900tを生産する愛媛県である。生産量第2位の熊本県の8 200tを大きく離し、ダントツの1位で、マダイは愛媛県の県魚にもなつている。市町村別に見ると、宇和島市1万80300 t、愛南町1万2186tとその大半を占めている。ただし、生産量が多いだけに、経営体も多く、競合関係になりやすいことも特徴だ。それゆえ、各企業が独自の戦略を持っており、ブランドマダイの種類も数多くある。一般的に言つて、利益を上げる手法は「販売数を増やす」、「単価を上げる」の2つしかないが、愛媛県においては、10-20万尾の小規模経営体では、高品質化や加工、販売に力を入れることで、また100万尾からそれ以上の大規模経営体では省力化や組織化によるスケールメリットで生産コストを下げ量販することで、売上を上げるなどといつた戦略が見られる。