国際エネルギー機関(IEA: International Energy Agency)では,長期的な世界の気温上昇を2℃以内に抑えるシナリオが議論されている。IEAは,毎年発行している『world Energy Outlook』.で,世界発電総量に占める水力発電·風力発電·太陽光発電といった再生可能エネルギーの割合は,現在の約19%から2050年には約57%に達すると報告している。そのためには,日本をはじめとするエネルギー技術先進国が積極的にリードする必要がある。富士電機は,家電製品の省エネルギー(省エネ)の達成や,さらなる普及が期待される風力発電システムに必要なパウー半導体,太陽光発電システムに搭載されるパワーコンディショナ(PCS)といったパワ工レ製品の開発を通して,その使命を果たしていく必要がある。本稿では,富士電機の代表的なパワー半導体であるパワーモジュール,パワーディスクリート,パワーIC ならびにこれらの開発を支える要素技術について,現状と展望を述べる。
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