プレゼンテーションにおける聴覚と視覚の同期による記憶への影響についての評価実験

摘要

コミュニケーションにおける効率的な情報伝達について研究している。今回、プレゼンテーションに着目し、説明箇所を音声と同期して提示することによる記憶への影響について評価実験を行った。実際の会議で使われたリアルな資料を使って、音声つきのプレゼンテーション資料を（1）説明箇所を音声に同期してハイライト表示する、（2）音声だけでハイライト表示しない、の2パターンで投影し、穴埋めテストにより記憶度の違いを評価した。さらなる検証は必要だが、実験結果は、説明箇所と音声の同期が記憶度向上に必ずしも寄与するわけではないことを示唆している。資料の構成とプレゼンテーションの順序が影響していると考えられる。今後は記憶度と理解度の相関関係についてさらに検証を進める。