特集「企業図書館のいま?生き残りのヒントを探して」にあたり

摘要

専門図書館の中には営利企業を親機関とする図書館、いわゆる「企業図書館」が数多く存在しています。その活動は、研究開発やビジネスの支援、社内資料の管理など実に様々です。親機関が営利企業のため、会社の業績や経営方針の変化に伴い、企業図書館の活動もめまぐるしい変化を繰り返しています。加えて1990年代半ばからは資料の電子化が急速にすすみ、提供する資料や情報の変化に対応した図書館運営やサービスに取り組まれているのではないかと思います。専門図書館協議会の会員館でも企業図書館は33%をしめ、学会?団体、官庁等の他機関と比ベても一番高い比率になっています。しかしながら、そのほとんどが非公開図書館であるため、企業図書館の活動を外からうかがい知ることは困難です。