日本のピロリ菌～ 発癌細菌の素顔がいま明らかに～

摘要

ヒトの胃に住む細菌であるピロリ菌の名は，その発見者であるバリー·マーシャル博士，ロビン·ウオーレン博士の2005年ノーべル医学·生理学賞受賞によって，広く知られるようになった． ピロリ菌と胃癌との強い関連性を示す結果が，動物実験，疫学的研究，臨床観察から蓄積されており，胃潰瘍，十ニ指腸潰瘍, 胃MALTリンパ腫ITP（特発性血小板減少性紫斑病）など多くの疾患とも関係している。