雑感一PM_(2.5)と学問の場としての大学と一

摘要

北京を中心とする中国の諸都市やその周辺でPM_(2.5)の高濃度が報告されて大きな社会問題となってから早くも2年以上が過ぎた。2013年の1月に北京でPM_(2.5)が1,000μg/m~3にもなり、これが日本の環境基準の30倍近くの高濃度であると報道されて、大騒ぎになったあの事件である。テレビや新聞、週刊誌など大々的な報道合戦が行われたものであった。筆者のところヘも、当時たまたまエアロゾル学会の会長を務めていたこともあって、多くの報道機関からの取材が殺到し,てんてこ舞いさせられたものであった。