2006（平成18）年10月6日から8日にかけての豪雨により岩手県一戸町で発生した地すべり

摘要

平成18年10月6日から9日にかけて発達した低気圧の影響により，岩手県では大雨，暴風，高波の大荒れの天気となった。この気象状況による被害は，岩手県総務部総合防災室ホ、一ムページによると，人的被害6名（重軽傷者），住家被害462棟（半壊，一部破損，床上浸水，床下浸水），倒木·土砂流出·冠水等による道路の通行止めなどとなっており，洪水によるものが被害のほとんどを占め，土砂災害は10件（土砂流出，小規模法面崩壊小規模土砂崩れ）と少なかった。 本稿では，数少なかった土砂災害の中より，幅約75m，長さ約50mの地すべりが発生した事例を紹介する。