ナノ電子顕微分光における情報処理技法の応用

摘要

コンピューターを利用することの大きな利点は多数の繰り返し作業を正確にかつ高速にこなすことであろう．電子顕微鏡の分野においても装置のデジタル化に伴いさまざまな操作がPC制御によって自動化されつつある．その結果，近年の検出器の多チャンネル化と相侯ってデジタル顕微像／分光データは自動繰り返し測定による網羅的かつ巨大なものとなり，従来のデータ処理法ではその豊富な情報量を十分に生かし切れず，いわゆるビッグデータからの情報抽出法を適用していくことが重要になる．