魂の宿る木を, あなたの心に

摘要

10年前の1月17日，私はボルネオの奥地で熱帯雨林再生のための現地調査をしていたのですが，山から宿に下りてくると，CNNの速報がテレビに流れていました。 肝魅毡兢舜蟮卣黏ⅳ盲郡椁筏ぃ螭时缓Δ訾皮い搿埂Ｈ嗣丐斡绊懁呐浃摔胜毪韧瑫rに，私は生態学者として，人々とは別の懸念にとらわれていました。"潜在自然植生の主木"とわれわれは呼びますが，それぞれの土地の主役となる木は，火事にも台風にも地震にも耐えて生き延びると公言してきたためです。 神戸付近であれば，冬も緑の常緑広葉樹であるシイノキ，カシノキ，ヤブツバキなどがそうです。 缚蒲д撙献苑证伟k言に責任を持たなくてはならない。 万が一，潜在自然植生の土木がすべてダメになるようなことがあれば，科学者として腹切り問題である」。 そんな覚悟でボルネオを発ち，震災10日目位に現場の調査に入ったわけです。