マイクロバブルから作る生体適応可能な中空マイクロカプセル

摘要

超音波画像診断は、安全性が高く患者への負担もほとんどないため、心臓の拍動や胎児の診断等をはじめとして幅広、く使われている。近年では、診断装置から送信された周波数よりも高い抒波数成分をマイクロバブルが反射することを利用して、超音波診断の造影剤としてマイクロバブルを用いる手法（ハーモニツクイメージング）が開発されている。 現在、日本で厚生労働省の承認を受けてい名超音波診断用の血管造影剤としてはLevovistが挙げられる。これはガラクトースの多孔質体が水に溶解した際に、多孔質の空隙にあった気体が気泡となり、この気泡を界面活性剤によって安定化させたものである。 いっぼう、生分解性ポリマーの粒子中に多数の気泡を内包した中空マイクロカプセルも、次世代の造影剤として開発が進められており、固体のシェルを持つぶん長時間の安定した造影効果が期待されている。